【完結】俺様吸血鬼(バンパイア)に恋しました。
「………お邪魔、します」
恐る恐る中に入ると、そこは光をシャットアウトするためにカーテンが閉ざされていた。
やけに暗いのは、それのせいなのかも。
「………お茶、飲むだろ?」
「え?あ………ありがとう」
「適当に座ってろ」
「………うん」
初めてきた桜木の、部屋。
部屋だけ見たら、バンパイアの部屋とは思えない。
すごくシンプルな部屋だ。
「ほら」とお茶の入ったコップを置いてくれる。
「ありがとう」
「………で、どした?」
あたしの目の前にすわり、そう聞いてくる。
「さっきのこと……謝ろうと思って」
「………いや、俺も悪いから。気にすんな」