【完結】俺様吸血鬼(バンパイア)に恋しました。




お父さんの顔も覚えていないから、今こうしてお腹にいる赤ちゃんのことを考えると………。
どの道が一番いいのか、分からなかった。




「お母さん………あのね………」



「どうしたの?」



「このお腹の子の父親は………ちょっと変わった人なの」



「ちょっと変わった人?」



「………今あたしが身篭ってるのは、人間の子供じゃないの」



「え?人間じゃないって?」



「………吸血鬼。つまり、バンパイアの、子供………なの」




こうなったら、すべてを話さなくちゃと思った。
なにを言われても、もう逃げないって決めた。



ーーーこの子のために、逃げてはイケないと思った。
ちゃんと、これからの人生(みらい)のことを話そう。


< 280 / 329 >

この作品をシェア

pagetop