【完結】俺様吸血鬼(バンパイア)に恋しました。
「うわぁ……美味しそう」
お母さんが作るプリンと、まったく同じ見た目だった。
「これ、本当に桜木が作ったの……?」
「ああ。俺が作った」
「……いただきます」
プリンを一口に入れると、あまい香りとたまごの風味が口いっぱいに広がった。
「……美味しい」
「よかった」
「……本当に、お母さんの味だ」
ビックリした。
ここまでお母さんの味になるなんて、思ってなかった。
本当にお母さんの味だ。
お母さんが作るプリンの味。
「……よかった。ちゃんと、お母さんの味になってたか」
「でも、どうしてプリンなの?」
「お前が、今すごく頑張ってるから。何か力になりたくてな」