KISS

そのまま学校とは別の方向に向かった。


とっくに始業時刻は過ぎてて、制服姿のあたしは異様に浮いていた。


・・・調子にのってたのかもね。


幼なじみでいたら、きっと傷つかずに済んだはず。


ちゃんと受け止められたはず。


そのとき、携帯がなりだした。


さっきから頻繁になっていたので、気にもとめなかった。


だけど、携帯はなりつづける。


・・・もう2分はたったんだけど。


誰だ、こんな根性のあるやつは。


ディスプレイを見ると。


【馬鹿龍】


「・・・龍〜!?」


いちばん意外な相手。


はっ、でも龍の携帯から桜とかがかけてる可能性ある・・・。


そういう可能性もなくはないけど、とりあえず出てみることにした。
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