KISS

「巧は迷惑かけてないかな?」


人の良さそうな笑みを浮かべてあたしに尋ねる。


「むしろあたしが迷惑かけてて・・・」


本当に申し訳ない。


巧パパは豪快に笑った。


「あっはっはっ・・・あの子は旭とは随分歳が離れているから、小さい頃甘やかしすぎた」


巧パパはあたしに微笑みかけた。


「だから結構わがままな子だとは思うんだが、仲良くしてやってください」


「仲良くするなって言われても仲良くしますよ」


そう切り返すと、巧パパはまた笑った。
< 138 / 170 >

この作品をシェア

pagetop