KISS
ピピピピピピ・・・
朝を告げる目覚ましの音。
「・・・」
ぱしっと止めて、ゆっくりと起き上がる。
・・・懐かしい夢。
巧に初めて会ったときの夢。
「・・・着替えよ」
そのとき違和感に気づいた。
・・・・腰・・・・・・・に手?
ぐいっ
「は?!」
後ろから羽交い締めのように抱きしめられ、息が苦しくなる。
この熱い手は。
「たっ、なっ・・・こっ!!?」
訳・巧、何でここにいるの!!?
「もう少しねかせろよ・・・今日土曜なんだし」
そのままあたしまでベッドに引きずり込む。
「じゃなくて!!なんでここにいるのっ」
引きはがそうとしても離れない。
ちょっ・・・本当に限界・・・っ!
「固いこと言うなよ、小さい頃はよく一緒に寝てたろ」
・・・ぶちっ
あたしの中で、何かがキレた。