KISS

「はあ?」


今度は桜が驚く番だった。


「だって、登校一緒だったじゃん!」


「いや、あれは家が隣同士だから」


「あたしたちとダブルデートしたじゃん!」


「巧、デートくらいなら誰とでもしてるでしょ」


「ミルクティーこぼしたときすぐ引っ張っていったじゃん!」


「巧ってあたしのこと昔から世話焼きたがるからねー」


桜は信じらんないとかぶつぶつ言っていたけど、急に真面目な顔になった。


「じゃ、あれも知らないの・・・?」


「あれ?」
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