夏の君を
夜、荒木くんからメールがきた。
<家の前にいるからちょっときてくれない?
あたしは戸惑いながらも返信せずに外にでた。
「あ、アカリちゃん。」
「疲れてるのにこんなとこまできてどうしたの?」
帰りのついでなのか、制服の荒木くん。
「俺、やっぱアカリちゃんのこと好きだ。恭弥なんかめて俺んとこ来いよ!」
これ、絶対恭弥に聞こえたよね。
家隣だもん。
「恭弥とは付き合っているわけじゃないよ?それに今こんなことしてる場合じゃないでしょ?もう予選近いんだからちゃんと体休めなきゃ」
向けられた視線は余りにもまっすぐで、その真剣さはいつも野球している時の荒木くんだった。
「確かめてもいい?」
「だめ!」
「付き合ってねぇんだろ?」
「うん。」
そんなことでバッテリーの中を壊したくない。
こんなわだかまりを作りたくない。
あたしは甲子園に行きたいだけなのに。
<家の前にいるからちょっときてくれない?
あたしは戸惑いながらも返信せずに外にでた。
「あ、アカリちゃん。」
「疲れてるのにこんなとこまできてどうしたの?」
帰りのついでなのか、制服の荒木くん。
「俺、やっぱアカリちゃんのこと好きだ。恭弥なんかめて俺んとこ来いよ!」
これ、絶対恭弥に聞こえたよね。
家隣だもん。
「恭弥とは付き合っているわけじゃないよ?それに今こんなことしてる場合じゃないでしょ?もう予選近いんだからちゃんと体休めなきゃ」
向けられた視線は余りにもまっすぐで、その真剣さはいつも野球している時の荒木くんだった。
「確かめてもいい?」
「だめ!」
「付き合ってねぇんだろ?」
「うん。」
そんなことでバッテリーの中を壊したくない。
こんなわだかまりを作りたくない。
あたしは甲子園に行きたいだけなのに。