夏の君を

夏の君を

「みんな!おつかれ」


私が球児のところにいくと、みんな喜んでいた。



「おう、アカリ、ちょっとまっててな」


「うん!」



恭弥を待つために市営球場の入り口にいると、龍之介が泣いていた。



私は声をかけなかった。


すると龍之介は私に気付いたのか、私に言った。



「…アカリのとこ、絶対甲子園行けよ…っ来年は俺が行く…」



「…絶対行くよ。」



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