『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ


「例えば、彼が良く行く店でバッタリ会うとか、彼がいる時間にワザと俺が迎えに行くとか。どうかな?」



“超絶イケメン”って、何をするのもカッコイイんだぁ。

頬杖をついている姿もカッコイイし、

話し終える際に首を傾げるのもカッコイイ。

そして…今、私に手を振ってる姿もカッコ良く見える。



「おい、お――っい!聞いてるかぁ?」



しまったぁ!!

また魅入ってしまった…。

こんなにカッコイイ男の人を初めて見たよ。

つい見惚れて、、意識が……。

超絶イケメンって身体に毒だわ。

まともに会話も出来やしない。



「ごめんなさい。葛城さんがあまりにカッコ良くて、つい見惚れちゃいました」


私は笑って誤魔化した。



「彼より?」


葛城さんは不敵に微笑んだ。


「えっ?あっ……はい。彼もカッコイイ部類だと思いますが、葛城さんの方が全然カッコイイです」

「お褒め頂き光栄です」



葛城さんは神々しいほどの笑顔を見せた。


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