『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
自分の分のコーヒーを淹れていると、
カチャッとリビングのドアが開き、潤くんが入って来た。
「お、おはようございます」
「おはよう」
「ジョギングだったんですか?」
「ん?ん~、医者の卵だからね?健康管理はしっかりしないと」
「そう…ですね…」
私がいて、寝辛かったんじゃないかと心配したけど
……そうじゃなかったみたいね?
「俺、シャワー浴びてくる」
「はい」
潤くんがシャワーを浴びに行ってる間に
ダイニングテーブルに朝食を並べて…
時計を見ると7時を過ぎた所。
「お姉ちゃん、7時過ぎたよ?」
「ん~、今さっきメールで送信した。今、返信待ち」
ぐったりしてるお姉ちゃんに、
疲れを癒すハーブティーを淹れて。
シャワーから戻った潤くんは慌ただしく朝食を食べ始めた。
「いただきます」
「……いただきます」
私も大学へ行く時間が迫り、朝食を取り始めた。