『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
バイトがキャンセルになった事を告げて、
俺の分の追加を頼むと…
ニコッと可愛らしい笑顔で『あっ、はい』…と。
あまりに可愛らしい笑顔を向けられ少し照れる。
俺は咄嗟に冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、がぶ飲みした。
ヤバかったなぁ……今の笑顔。
すげぇ可愛くて、思わず手が出そうになった。
冷蔵庫からもう1本取り出し、
部屋へ行こうとした瞬間――――
彼女のエプロンの紐が解けかかっているのに気が付いた。
結び直してやろうと近づくと…
野菜を切っている彼女に釘づけになった。
髪を緩く纏め上げ、
襟口が広いTシャツを着ている彼女のうなじが…
あまりに色気があって……。
俺は吸い込まれるように惹き付けられた。
無意識のうちに間近で凝視を…。
まるで……視姦する程の熱い視線を。
気が付くと、思わず手を伸ばし掛けていて…
危うく触れてしまう寸前で理性を取り戻した。