『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
その週の金曜の夜。
夕食後、リビングで寛いでいると…
「潤、ちょっといい?」
「ん?あぁ、いいけど…」
姉貴に呼ばれ、姉貴の部屋へ。
明日、明後日の打ち合わせだろうと思い、
いつものようにソファへ腰を下ろした。
すると――――、
「まず始めに、お金ね?」
姉貴は封筒をテーブルの上に置いた。
「次に場所と実行して貰いたいリストを記した紙」
いつも通り、目的地や依頼内容が記されている用紙が。
ん? いつもは1枚だけど…
今回はやけに多いな。
あっ、そうか…2日分か?
けど、それにしても多い気が…。
テーブルの上にはファイルされた用紙が置かれた。
「最後に……今回はコレを頼むわね」
「へ?」
テーブルの上に置かれたのはデジタル式の一眼レフ。
「えっ!?写真撮んの!?」
「そう!!」