『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
ベッドに腰掛け、ファイルを捲ると…
!!!!!!!!
んッ!?
おいっ、コレはどういう事だ!?
俺は見間違いであって欲しいと思いながら
もう一度ファイルに目を落とす。
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【依頼人】葛城 楓
【実行場所】
*県**市**町***番地
元湯 翡翠楼(別館)
【実行人】葛城 潤
【同伴者】金澤 葵
【実行内容】
*月*日~*月*日において
『恋人』設定で温泉旅行をする
(※詳しくは別紙参照)
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何度見返しても間違いない!!
姉貴の奴、とんでもない事をやらかしやがった!!
俺と彼女で温泉旅行だぁ?
マジで意味分かんねぇし…。
数日前の玄関でのやり取りが甦る。
あぁ~~~あぁ~~
何であの時“用がある”って、
言わなかったんだよ!!……俺。