『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ


まぁ、元々姉貴は金目当てで始めた訳じゃない。

どちらかと言えばボランティアに近い。



漫画も結構売れてて、金には困ってない。

そんな姉貴が全額払うと言ってるんだ。

俺にとっても不都合はねぇし。


結局、依頼を受けることにした。



その後姉貴から、依頼に至った経緯やターゲットの男の悪行を聞いた。

まぁ、今どきの若い男連中に良くいるタイプ。

女をとっかえひっかえしてるヤツ。


俺から見ても…まぁ、最低な部類だわな。




それに“大学一のイケメン”らしい。

そりゃ、女を弄ぶのは簡単ってワケか。



姉貴の親友の妹って言うのが、どうも…男にあまり免疫が無いらしく。

気付いた時には既に遅かったってワケ。




まぁ、あまり深い傷になる前に知れて良かったんじゃないか?

俺も人の事はあまり言えないが。





姉貴に渡されたメモには…

カフェの名前と“黒いワンピースを着た可愛い子”とだけ書かれていた。



< 14 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop