『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
……そうだった。
アイツの問題がまだ解決してないんだった。
彼女は“超ラブラブ”写真を撮ろうと言う。
そうか!!この手があったな。
フッ……ストーカー男様サマだな。
俺は葵の後ろから抱きしめる感じで
彼女にぴったりと寄り添ってシャッターを切った。
画像を確認するとかなりイケてる。
彼女の表情が可愛らしくて…
つい、顔がニヤけた。
その後も姉貴の呪いは延々と続いて。
指示が多いっつうの!!
次から次に指示が出されて、
どうやって彼女を口説こうか悩んでいると、
「せっかくだし、い~っぱい撮ってアルバムにしよう?」
その都度、理由を付けなくても済むな。
俺って、結構ツイてるかも。
豪華な夕食も終え、
彼女がもう一度露天風呂に入りたいと。
「あっ、じゃあこの離れの露天に入りなよ」
「へ?……あるの?」
「さっき、料理を用意しに来た時に風呂の用意もしてくれたから」
彼女がポカンとした表情を。