『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
「おい、葵?」
「潤く~~ん、おかえり~~」
………え?
彼女はちょっと目を離した隙に
酔いが回ったようで、
ニコニコと可愛らしい顔で抱きついて来た。
「おい、ちょっと……葵!?」
「ん?なぁ~に?あっ、カメラ!!写真撮ろぉ~?」
以前の居酒屋の時よりパワーアップしている。
カシスソーダと日本酒の違いか?
………ヤバい。
完全にアウトだろ。
身体の力が抜けきった彼女は、
俺の膝の上に座り……
「はぁ~~い、チィ~~ズ!!」
―――――――カシャッ。
仕方なくシャッターを切る俺。
フラつく彼女の身体を抱き寄せると、
「潤くんの膝の上…気持ちいい~」
「ッ!!/////////」
アウトだ!!
完全にアウトだ!!
前に1度聞いたこのセリフ。
あの時以上に可愛らしい笑顔で俺を見る。
彼女がフラつくせいもあり、
俺の肌蹴た胸元に寄りかかって。