『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
驚きを見せる彼女だが、
俺が啄み始めると
トロンとした表情に変わり
片手を俺の胸元に…。
俺が必死で繋ぎとめていた理性の糸は
彼女を前に解れてしまった。
チュッと乾いたリップ音が
鳴り響くと同時に唇を離すと、
軽く吸いつくような
そんな素振りを見せる。
ッ!!/////////
上目遣いでじっと見つめられ
「葵……」
俺は彼女の唇に
誘われるようにキスをした。
それはまるで媚薬とも思える唇。
深く重なる口づけは
仄かに甘いお酒の香りを漂わせて。
彼女とのキスは
……媚薬の口づけ。