『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
ベッドへ彼女を運んで。
はぁ~~
俺としたことが……。
何やってんだか。
頭を抱えて彼女の隣りに座り込む。
彼女の白い首すじに赤い薔薇が。
少し肌蹴かかった襟元から覗く胸元にも。
朝起きて、
彼女の記憶が無かったらどうしよう。
絶対、俺が襲ったと思うよな?
いや、実際襲いかかってんだけど…。
ヤッてしまったぁ~。
キスだけで済んだんだからヨシとするべきか?
はぁ~~。
髪を掻き乱していると、
「潤く~ん……」
はぁぁぁあぁぁ~~
そんな可愛い声で呼ぶなよなぁ。
これ以上、理性は保てねぇって!!
残りの日本酒を一気飲みしたが、
結局、酔えず。
悶々と夜を明かした。