『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ


「おっ……おはよ/////」

「ん?……起きるの?」

「はい////出来れば////」

「ん」

「えっ?んッ?!/////」



俺は“起きる”という彼女を離したくなくて

さらにギュッと抱きしめた。



少しして……



「ん、いいよ」



俺は何食わぬ顔で彼女から腕を離した。


すると―――――、



「あ、あの……潤くん」

「ん?」

「ど、どうして……こんな風になってたの?」

「………」



どうしてって、

抱き締めたかったからに決まってんだけど。



「も、もしかして……私、またやらかしたの?」

「ん?」

「寝てる潤くんに抱きついた?」

「………」

「そうなの?」



葵は自分が何かしたと思ってる。

その発想……可愛いな。

俺は自分の心を誤魔化すように…



「んー……んー……」



考え込む素振りを。


< 158 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop