『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
突然、黙っていた潤くんが口を開いた。
「姉貴は?」
「ん?……あぁ、もうちょっと時間がかかるとかで…」
「ふぅ~ん」
「とりあえず、予約の時間まで3人でお茶でもしよう?」
「予約時間って何時?」
「18時30分」
「………」
何だか、潤くん機嫌が悪い?
あっ、もしかして女3人男1人だから、嫌なのかな?
そうだよねぇ……やっぱり男1人じゃ…。
「潤くん、行こう?」
私は笑顔で潤くんの腕を掴んだ。
「ん」
お姉ちゃんの後についてラウンジへ。
何だか少し気まずい雰囲気。
お姉ちゃんと潤くん、仲が悪いの?
時よりチラッと潤くんを見るお姉ちゃん。
………気になるなぁ。
潤くんはコーヒーを口にしながら、
ラウンジの奥でしている生演奏を聴いている。
「お姉ちゃん、どうかした?」
「ん?……ううん、別に…」
「そう?」