『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
「フフフッ……」
隣りで冷笑する悪魔。
姉貴の企みはコレだ!!
甦る記憶……。
『潤、後はお姉ちゃんに任せときな!!』
あの時の姉貴は……。
マジでか?!
今、ここで?!!
この俺が?!!!
はぁぁぁああぁぁぁぁ~~~。
大きな大きなため息を零すと、
『それでは潤さん、愛しの彼女にひと言!!』
「………」
やっぱり……そう来たかぁ―――。
『ガ~ンバレ!!ガ~ンバレ!!ガ~ンバレ!!』
会場からは一斉にガンバレコールが。
んな事、言われたって…。
俺が頭に手をあて考え込むと、
「潤が黙ってたら葵ちゃん、ずっと恥ずかしいままだよ?」
「ッ!!」
そんな事は言われなくても分かってる!!
俺は姉貴をキッと睨むと、
「早くしな」
「ッ!!!」