『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
私は腕を掴まれ、店の外に連れ出された。
私は歩幅の広い葛城さんの背中を眺めながら……
しばらくすると、オシャレで可愛いらしいお店に。
何だか凄く高そうなセレクトショップ。
葛城さんは…あれでもない、これでもないと―――――。
いつの間にかフルセットで選んでくれた。
試着するように促され試着室へ。
ふんわりリボンが可愛い、パフスリーブの白いブラウス。
シフォン地がキュートな、グレーのティアードスカート。
金ボタンがアクセント、黒いワッフル地のバイカラージャケット。
キラキラのチャームが可愛いチャンキーヒール厚底サンダル。
何!? このコーディネート!!
如何にもお嬢様!!
まさにプリンセス!!
究極のフルセットが目の前に!!
コレを私が……着るの?
いやぁ~ムリだから!
こんなハイレベルの服は見るだけで十分。
そんなこんな考えていると…
「葵さん?どう、着れた?」
「えっと、やっぱり着ないとダメですか?」
「う~ん、とりあえず、着てみて?」
「………はい」
私は仕方なく着替えて…
試着室の扉を開けた。