『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
「葵?もっと自然に…。俺らはラブラブな恋人同士なんだから。もっと色っぽい表情しろよ」
「なっ///////////」
色っぽい表情ってどんなの?
私にそんなこと要求されても困るよぅ。
私は葛城さんが座っていた席の方へ視線を逸らす。
すると、視界の隅に………。
見慣れた顔が―――――。
「あっ………」
視線の先には亘がいた。
亘も私達に気が付いたようで箸が止まっている。
私も固まって―――――。
「おいっ、葵?」
顎に手を掛けクイッと葛城さんの方を向かされた。
「えっ!?」
「葵?彼氏はこっち!今は俺だけ見てろよ」
「////////…………うん」
お酒のせい?
これ以上無いってくらい顔が熱くなる。
葛城さんは熱い眼差しを送り続けて来る。
身体の芯から痺れるような……
けれど、フワフワ浮いてる感じもして……
葛城さんの魔法に掛かったかのように
何も考えられなくなっていた。