『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
葵は可愛い。
会うのは今日で3回目だが、性格だって悪くない。
少し天然なところはあるが、素直で明るい。
俺はアイツが葵にした事の重大さを思い知らせてやりたくなっていた。
アイツがジ――っと見ているのも構わず、
俺は葵の腰に手を回し……
必要以上に葵に触れた。
“ベタ惚れ”計画はいつの間にか…
“イチャイチャ&ラブラブ”計画に変わり…
初めはぎこちなかった葵も、
2杯目が飲み終わる頃には酒のお陰もあって、自然と俺へ寄り掛かって来た。
酔いが回ってか…頬をほんのり紅く染め、目をトロンとさせている。
俺が耳元で“葵?”と呼ぶと、
“ん?”って顔を近づけ、ニコッと笑う。
可愛い!!
マジで可愛すぎるだろう。
アイツだけで無く、周りの男連中の視線を集める葵。
俺だけに微笑む葵を他の男に見せたくなくて…
俺は葵を抱き寄せた。
葵は身体に力が入っていないのか…。
俺に完全に寄り掛かって来る。
俺は胡坐を掻いて、葵を乗せた。
葵は少し驚いた感じだが、
“潤くんの膝の上…気持ちいい”
なんてヤバいほどの笑顔で言う。
俺は………。