『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
3 反省と緊張
《葵 side》
実行(飲み会)から1週間。
やっと気持ちが落ち着いて来た。
本当に“超絶イケメン”って身体に毒だわ。
あの日は緊張のあまり、ついつい飲み過ぎて…
葛城さんが隣に座った辺り迄は覚えてるんだけど…。
次に気が付いた時は自宅のベッドの中。
あ゙―――私、何かしでかしてない??
お姉ちゃんが言うには、葛城さんがタクシーで送ってくれたらしい。
それと………。
私の首と胸元に覚えの無い“キスマーク”
一体、私の身に何が起きたの!?
もう!!
誰かぁ―――教えてぇ~~~!!
酔っ払って覚えて無いのは事実なんだけど。
……私の記憶が確かなら…
亘に私と葛城さんの関係を見せつけた事は間違いないハズ。
だって亘と目が合ったし、あの時箸を持つ手が止まってた。
……うん、そうだよ!!
葛城さんが隣に来て…
あの眼力がハンパないクッキリ二重の瞳で見つめられ…
あの少し低い痺れるような甘い声で囁かれ…
私の魂は異世界へ行っちゃったんだよね。