『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
この1週間、何度思い出そうとしてもそれくらいしか思い出せない。
あ゙―――!!
もう本当にその後……
どうなったの――――!?
どうなったら“キスマーク”が付いたりするのよ――――!!
誰かぁ~~~教えてぇ―――!!
この1週間、あの日の事を思い出すと自分が情けなくて…苛々する。
その後、葛城さんとはメールも電話も無いまま。
何事も無かったかのように日数だけが経った。
亘からもコレと言ってアクションも無く…
あの飲み会って“不発”だったのかな?…なんて思うほど。
あ゙―――私1人悶々としてる気がする。
授業を終え、教室を出た所で…
「おっす!!葵、これから時間あるか?」
突然、目の前に亘が現れた。
何で? ここに亘がいるの??
ってか、良く私に会いに来れたわね!?
「私に何の用?この後待ち合わせしてるの」
………待ち合わせなんてウソなんだけど。
ここでホイホイ亘について行ったら癪じゃない。
私らの周りに女子が集まって来た。
そりゃあそうだよね。
ウチのMr.キャパスだもの。