『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
「お前こそ誰だよ!?」
「俺か?葵の今カレ」
「はぁあ?お前こそ笑わせんな」
亘が掴んでる腕を更に強く掴んで来た。
「痛っ……離して!」
亘はは渋々腕を離した。
私はヒリヒリする腕を擦ると…。
今度は葛城さんに腕を掴まれ、
気付けば葛城さんの隣に。
「葵、平気か!?何かされてないか?」
葛城さんは心配そうに聞いてくる。
「うん」
私は頑張って笑顔を作ってみせる。
「おいっ、葵。コイツ誰だぁ?」
私と葛城さんが見つめ合ってるところに、亘が話に入って来た。
周りには沢山の人。
ってか、騒ぎを聞きつけ更に増してる感じ。
「誰って、私の彼氏だけど」
私は葛城さんの腕に自分の腕を絡ませ
「はぁ?俺ら別れてないだろ?」
「今さら何!?私達、とっくに終わってるじゃん。亘だって他に女がいるくせに。もういい加減にして!!」
私は大勢の人の前で言い放った。