『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
「あの…」
「ん?」
「今日はどうして?」
「え?あっ…デートとかどうかなぁって」
「へ?」
「この後、用ある?」
「えっ……いえ…」
「じゃあ、付き合って?」
「!!………はい///////」
キャァ――――――――ァア!!
今の何!?
信号待ちで、前を向いて話してたのに
“付き合って?”のところで
くるっと振り向いて、可愛く微笑むって…。
イヤァ~~~~ァア!!
アリだわ。うん、アリよ!!
カッコイイ葛城さんが可愛らしく“お願い”するなんて。
ん~~~ん、悶絶モノだわ。
危ない、危ない…。
あの笑顔にも要注意ね!!
うっかり見惚れて、その気になっちゃうところだったわ。
イケメンって、何であんなにサラッと言うのかしら。
亘もそうだったなぁ…。
……って、亘はどうでもいいんだった。
さっき、久しぶりに会ったから
つい、思い出しちゃった。
頭をリセットしないとね!?