『恋人代行 』 ① 媚薬の口づけ
まぁ、あの手のタイプは…
よりを戻した所で、暫くしたらまた浮気するだろうな。
本物の“恋”や“愛”を悟るまでは。
って、俺も人の事言えないけど。
でもまぁ、彼女がよりを戻す気無いなら…
今まで通りで大丈夫か。
もし万が一、“よりを戻したい”って言うなら
奴に彼女の大切さを身にしみてやらさないと効果無いし。
………俺的にも出方が変わって来るし。
このバイトやってて良くあるんだよね。
復讐の為に始めたけど、
元サヤに納まるケース。
お互いに“大切さ”を思い知るというか…
考えさせられるというか……。
だから、姉貴もボランティア感覚でやってんだろうなぁ。
俺は隣りに座る彼女が、
俺に視線を向けつつも…
気付けば空を見上げている事に感づき…。
フフッ。
“やっぱり、空が好きなんだな”…なんて思っていた。
その後、彼女と食事して自宅へと送り届けた。