ハナさん成長記
「――ところで、何でこんな髪ぼさぼさなワケ?」
「あ、えっとね………」
「?なに?」
「へ!?いや……ね、寝ぐせ!寝ぐせです!」
「…ふーん」
ふぅー…。やばいやばい。
つい言っちゃうとこだった…。
私が魔法使いだってこと。
「それよりさー」
「う、うん」
なんとか誤魔化しきれた様子。
穂純はもう次の話題へいってしまっている…。
こういう時、ほんと穂純の性格はありがたい。
さすがに「魔法使ってホウキに乗って来たー」なんて言えないもんね。
ちなみに、私は家族以外の誰にも魔法使いだと言っていません。
というか言っちゃ駄目なんだよね。
だから勿論穂純にも絶対秘密。
いくら誰であろうとこの事をいえば、魔力を失ってしまうんだ。