恋約束
「隣の席、'かなで'かよ~」
うわっ。
話しかけてきた!
しかも初めて喋るのに名前呼びかよ…
「おーい、かなで?あっ!」
うるさいなあ。
「はあ? なに。」
「かなでって漢字こうやって書くんだ!
俺と一緒だ!」
「ほんと…だ…!」
橋本は奏でソウって読んで
私は奏でカナデなんだ。
「運命かな?」
橋本はニコッと笑いながら言った。
一瞬、時が止まった。
ドキッてなったのが分かった。
「なんてね~。俺、かなで好みじゃないし~」
…!うっざああああい!
「うるさい!橋本なんかこっちから願い下げだし!」
一瞬でもなんであいつにドキッとしちゃったの!?