16LIFE☆~それぞれの恋~


あたしは、言いたいことも忘れてただ彼女の瞳をみつめているだけで。



そんなとき、彼女から口を開いた。



「バカでしょ?

こんなに酷いことをして、

好きな人の大切な人を傷つけておいて。



失恋に涙を流すなんて・・・

ほんと、バカみたいよね・・・?」



そう言った途端、彼女の瞳から涙がこぼれ落ちる。



三上さんはそれを手で拭うと、無理やり笑った。



そっか・・・



三上さんも、辛かったのよね。



好きな人がもし自分に振り向いてくれなかったら・・・って考えると、



あたしも泣きたくなる。



三上さんも、恋する女の子なんだ。



ちょっと違う方向に、気持ちが向かってしまっただけ。







あたしは意を決して、口を開く。



「三上さん・・・・・・






ありがとうございます」




「・・・、は?」


< 100 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop