16LIFE☆~それぞれの恋~
あたしは、言いたいことも忘れてただ彼女の瞳をみつめているだけで。
そんなとき、彼女から口を開いた。
「バカでしょ?
こんなに酷いことをして、
好きな人の大切な人を傷つけておいて。
失恋に涙を流すなんて・・・
ほんと、バカみたいよね・・・?」
そう言った途端、彼女の瞳から涙がこぼれ落ちる。
三上さんはそれを手で拭うと、無理やり笑った。
そっか・・・
三上さんも、辛かったのよね。
好きな人がもし自分に振り向いてくれなかったら・・・って考えると、
あたしも泣きたくなる。
三上さんも、恋する女の子なんだ。
ちょっと違う方向に、気持ちが向かってしまっただけ。
あたしは意を決して、口を開く。
「三上さん・・・・・・
ありがとうございます」
「・・・、は?」