16LIFE☆~それぞれの恋~
春。
高校生活にやっと慣れてきた、今日このごろ。
小学生の頃から幼馴染だった真琴に加え、親友が2人もできた。
篠原亜耶と、沙耶。
最初はそっくりだと思ったけれど・・・
この2人がそれぞれ醸し出している雰囲気が全然違うから、
2人を間違えることは無かった。
「美緒~!帰ろう!」
教室の入口から、陽気な声が聞こえた。
その方向に目を向けると、そこには亜耶と沙耶、真琴の姿。
亜耶は右手をぶんぶんと大げさに振っている。
・・・いつのまに、HRが終わったんだろう。
ボーッとしていたせいで、HRは全く聞いていなかったわ。
「ちょっと待って」
亜耶達にそう返して、机の上のものをいそいでカバンにしまい、
急いでみんなのもとへと向かった。