16LIFE☆~それぞれの恋~
でも・・・
早く逃げ出したいような気持ちにかられてしまう。
だって、これ以上あんな瞳に見つめられてたら―――きっと、心臓がこわれちゃうもの。
「本当にありがとうございました、それじゃあ」
早口でまくしたてて、すぐに立ち去ろうと後ろを向いて歩きだそうとすると
――グイッ
突然右手首を掴まれ、後ろへ引っ張られた。
驚いて後ろを振り向くと、そこにはベンチに座ったままにっこり笑った彼。
「・・・・・・?」
吸い込まれそうな澄んだ瞳と視線が重なる。
な、何の用かしら。
もしかして・・・お金の請求とか!?
『拾ってやったんだから金くれよ』的な!?