16LIFE☆~それぞれの恋~
とりあえず、昨日彼が言っていた通りに行動しようかしら。
・・・憂鬱な用事は、さっさと済ませておきたいし。
あたしは、何階まであるのか分からないくらい高く大きなビルに・・・思わずあとずさりしたくなる足をなんとか持ち上げて入っていった。
入ると同時に、多くの視線があたしに向く。
あたしはその視線を軽くスルーし、社内を見渡す。
さて、受付はどこかしら・・・っと、あそこね。
見つけるとすぐに、スタスタと歩き出す。
多くの視線があたしを追っているのが、雰囲気ですぐわかる。
「すみません」
「はい・・・どういうご用件でしょうか」
受付嬢の女の人に声をかけると、固い声が返ってきた。
・・・あたしを不審がる目を向けて。