16LIFE☆~それぞれの恋~
「バレエかあ・・・すごいね~・・・
それにしても、美緒ちゃんってほんと綺麗だよね!
あーあ、海斗さえいなければ俺絶対美緒ちゃん狙ったのにな~」
名前で呼び合うくらいほんとに親しいのね、間宮さんと桂木さんって。
・・・桂木さんの話は、軽くスルーしておく。
「ん、よし。レッスンは今日でおしまい。
忘れないように家でも練習しといてね」
「・・・はい」
今日で終わり、か。
そういえば、本番っていつか聞いてなかったような気がする。
「本番っていつなんですか?」
「あっごめん、言うの忘れてた。
今週の土曜日だよ。当日の朝、海斗が迎えに行くって言ってた。
あいつ、美緒ちゃんの家知ってんの?」
「いえ、知らないと思います」
「そっかー、じゃあ今日は家まで送ってもらいなよ!
今から海斗に電話するからさ」
そう言うとすぐに、間宮さんに電話をかけはじめる桂木さん。
「あーもしもし、海斗?俺俺。
・・・は?オレオレ詐欺じゃねーよ!
分かってるくせにふざけんな!
・・・え?美緒ちゃんなら、まだ一緒にいるけど。
あーうん。オッケーオッケー、
それは俺が片付けとくから、美緒ちゃん送ってやって!
へいへーい。わかったー」ブチッ
・・・・・・
っていうか・・・社長なのに敬語使わなくていいの?
「今、海斗くるから。じゃあ、俺は行くねー!バイバイ~」
「あ、ありがとうございましたっ」
ぺこりと頭を下げると、桂木さんは笑顔で手を振りながら部屋を出て行った。