16LIFE☆~それぞれの恋~
亜耶がよく、漫画や携帯小説を読みながら『キュンキュンする~!』ってはしゃいでる意味が。今日、やっと分かった。
「じゃあね、美緒」
車から降りて、玄関先の段差を一段、のぼる。
「おやすみなさい・・・っ」
ちょっぴり微笑みながら遠慮がちに手を振ると、間宮さんは運転席で嬉しそうに顔を綻ばせた。
・・・あたしは頑固だから。
そんなにすぐには、素直になんかなれないけど。
でも。少しずつなら、ちょっとずつなら、頑張れる気がするの。
間宮さんの温もりを知ってしまったあたしは、
もう―――・・・囚われてしまったから。
甘い甘い、恋の罠に・・・引っかかってしまったの。
今日・・・初めて知ってしまったの。
あたしは間宮さんのことが好きなんだ、ってこと。
瞳が合っただけでドキドキして、あの声を聞くだけで心臓が疼く―――・・・