16LIFE☆~それぞれの恋~
「はい・・・」
返事をすると、ガチャ・・・と音を立ててドアが開いた。
控え室にいる他のモデル達は、化粧落としや衣装着替えに夢中になっていて・・・
ドアが開いたことを気にも留めていない。
遥は、もうとっくに出番が終わったから・・・とあたしとメアドを交換してすぐに帰っていった。
これから、彼氏とデートらしい。
「美緒」
ドアを開けたその人は・・・
「間宮さん・・・」
彼、だった。
「帰ろっか。送るよ」
「ありがとうございます・・・」
あたしのステージ、見ててくれなかったのかしら。
それとも・・・なにも感想が言えないくらい・・・酷かったの・・・?
さっき、不安のモヤモヤは吹き飛ばしたはずなのに・・・
再び、悩みがあたしに降り積もる。