16LIFE☆~それぞれの恋~
「それから調べ上げていくうちに、かなりの情報を掴んだ。
三上有紗の父親は、薬もしてたんだ。
そしてそいつは、他にも汚いことに手を出してた。
俺はその証拠をあいつの父親につきつけて・・・
会社を潰すことと警察に自首することを勧めた。
最初はしらばっくれてたクセに、
証拠をつきつけた途端土下座しだしたよ。
まあ俺は土下座ごときで許すわけもないし、
そのまま会社は潰れて三上有紗の父親――三上章(アキラ)は
警察に入所した。
まぁ・・・
ちょっとした職権乱用だけど、まあ美緒のためだから許して?」
長々と息をつぐ暇もなく話したあと、
彼はゆっくりとあたしを抱きしめ直した。
彼の唇があたしの耳のすぐそばにあって、彼が口を開くたびに吐息がかかる。
「・・・っ」
あたしは、高鳴る心臓を抑えられずにいた。