16LIFE☆~それぞれの恋~
後ろにいる気配と声に怪訝な顔をしながらも振り向くと、
・・・・・・やっぱり。
そこには、三上さんの姿。
「・・・何の用ですか」
不機嫌丸出しでそう尋ねると。
「あら、もう警戒なんてしなくてもいいわよ?
あたしね、海外へ留学することにしたの。
ちゃんとモデルの勉強をするためにね」
「え・・・?」
じゃあ、間宮さんへの想いは、どうするの・・・?
「間宮社長のことは、キッパリと諦めたわ。
どれだけ脅しても、誘惑しても・・・
あの人、貴女しか見ていないんだもの。
さすがにあの溺愛っぷりには、勝てないわ」
苦笑しながらそう言う三上さんに、あたしも渋い顔をする。
「海外だったら、間宮社長よりももっとイケメンがいるはずでしょ?
あたしは驚くくらいのイケメンをゲットしてみせるから。
まあ、もう日本には戻ってこれそうにないけど・・・
お父さんは刑務所にいるしね」
パチンと綺麗にキマったウインクを見せると、
三上さんはあたしの耳元で囁いた。