Genius 2nd ~葦原~
弥那は恐る恐る目を開き、前に立つヒトを見上げた。





そこには目を閉じる前にいたヒトはいない


辺りを包み込む炎の壁に照らされ、結い上げられた長い髪はより赤い



「大丈夫?」


その声も漂う気配も弥那にとっては懐かしいもの。



― …らい……な……?



赤みを帯びた髪をもつ少女は初めて逢った時のように手を差し伸べた。








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