Genius 2nd ~葦原~
使 命
普段は誰も通らない階段を登り、古い鉄製の扉を開く
射し込む太陽の光を浴びながら彼女達は明るい場所へと出た。
屋上の塀は胸辺りの高さで高いフェンスは無い
その代わり一回り外には1m程の余白があり、落ちる物をある程度受けてくれる
「どうした?弥那。」
E組の教室よりやや大きな屋上を見渡し來奈は、扉の辺りで俯いたままの弥那に問い掛けた。
何時もあった明るい笑顔は、今はない
「弥那?」
「…う…して…?」
來奈が彼女の元に歩み寄る頃ようやく微かに開かれた口から言葉が漏れた。
「どうして…今までずっと何も連絡してくれなかったの?
無事だったなら、もっと早く…連絡くれるコトだって、葦原に来てくれるコトだって出来たでしょ!?
…心配…してたんだよ……氷ちゃんも…護も…隼人も……」
俯いたままのハチミツ色の瞳は揺らぎ、うっすらと涙が滲んでいく
「……ごめん……」
來奈はそう言うことしか出来なかった。
射し込む太陽の光を浴びながら彼女達は明るい場所へと出た。
屋上の塀は胸辺りの高さで高いフェンスは無い
その代わり一回り外には1m程の余白があり、落ちる物をある程度受けてくれる
「どうした?弥那。」
E組の教室よりやや大きな屋上を見渡し來奈は、扉の辺りで俯いたままの弥那に問い掛けた。
何時もあった明るい笑顔は、今はない
「弥那?」
「…う…して…?」
來奈が彼女の元に歩み寄る頃ようやく微かに開かれた口から言葉が漏れた。
「どうして…今までずっと何も連絡してくれなかったの?
無事だったなら、もっと早く…連絡くれるコトだって、葦原に来てくれるコトだって出来たでしょ!?
…心配…してたんだよ……氷ちゃんも…護も…隼人も……」
俯いたままのハチミツ色の瞳は揺らぎ、うっすらと涙が滲んでいく
「……ごめん……」
來奈はそう言うことしか出来なかった。