Genius 2nd ~葦原~
光溢れる部屋の中、來奈は目を覚ました。
ここでこうやって目を覚ますのは何度目だろう。
昔、朱雀の力を使い始めた頃、気づいたらここに寝かされていた。
朱雀として目覚めたときもそうだった。
來奈はゆっくりと起き上がる。
彼女の左側の壁にグレーの髪の青年が、少し間を空けて紺色の髪の青年がそれぞれ寄りかかって眠っている。
…………
自分はどうして……
來奈は起き上がりクシャッと髪を握った。
「來奈?」
声のした方を向くと護がこちらを見ていた。
「悪い、起こしたか…」
「いや、いいよ。」
「どの位寝てた?」
「4日かな。氷が運んでくれたんだよ。」
「…そうか……」
「……」
「……」