レベッカ



「しばらくは歩けないらしいね」
「こんぐらいへーきだと思うけどな。三日ぐらいしたら動けるって」
「バカ、全治三週間だぞ」


それにしても、いつもは無口なニラでさえ眉をしかめてたしなめるほど、アレンは自分の体に無頓着だった。

普段でさえ心配なのにと、口では小言ばかりだが実は誰よりも彼女を案じている、腐れ縁の彼を思い浮かべる。
ロイも大変だな、と再び苦笑すると、それを知ってか知らずか、アレンは言った。


「明日からは自室で絶対安静だって。なんか食い物持ってきてよ、スタミナつきそうなやつ」
「ダメですってば。治るものも治りませんよ?」
「けちー」


麻酔が効いているのか、怪我をしていない右腕も動かしづらそうにしながら、アレンは唇を尖らす。





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