Love★Battle


*慎side*


「何でそんなに、元気ないの?」


自分の部屋に入ると、そう聞いてくる兄ちゃん。


「…好きな人に…好きな人ができた…」


「で?」


平然としている兄ちゃん。


「で?って…;」


「諦めるわけ?」


「ん…そのつもり…」


だって、そうするしかないじゃん。
両想いなんだし…。


「バカじゃない?」


…相変わらず、毒舌な兄ちゃん。


「…慎は、いつも周りを優先しすぎだよ。
 時ちは、積極的になんなきゃ」


「積極的…?」


「つまり…おしてみるのもアリってこと!」


「…無理ってわかってても?」


「そんなの、関係ない!
 好きなんでしょ?!」


「うん」


「じゃぁ、自分の気持ち伝えなよ」


「え?!」


「だから、積極的に!!だってば!!」


そう言って兄ちゃんは、俺の部屋を出て行った。




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