相手にされない王子様
気づいたからには
翌日。
休み時間のことだった。
「朝から有川に会いに行ってたのか?」
ニヤニヤしながら尋ねてくるハジメ。
「あぁ。まぁ、昨日あんなことあったしな」
ハジメの上手い口添えで有川のお咎めは無かったようだ。
…まぁ、向こうも花瓶投げたりしてたし、おあいこだろう。
「で、お前らは俺が気絶女子を運んでる間に何かなかったのか?」
「何かって?」
「キスしたり抱きしめたりして愛の告白とか…「ねーよ」
お前の頭は小学生か。