相手にされない王子様
「……王子様、目が本気だな」
「当たり前だろ。本気なんだから」
何を今さら…
「面白そうだし、俺も昼休み有川に会いに行こうかな」
「来るな。邪魔だ」
俺がせっかく使える貴重な休み時間なんだから。
何でこのタイミングなんだよ。今まで散々別の女を相手していたくせに。野次馬精神にも程がある。
「……有川。どうしようもないくらい好きだ……とか言ったりして?」
「うるせー」
そんな臭いセリフ……言うわけないだろ。
「王子、顔赤いぞ?」
「見るな」
俺は回し蹴りを一発食らわせた。
……一瞬想像しちまったんだから仕方ねーだろ。