相手にされない王子様
「そう、ですか…」
んな顔すんなよ……
別れたくなくなるだろ…むしろ押し倒したい。
「明日、学校でやろうぜ」
グッとギリギリの理性で堪え、言葉を紡ぐ。
こんな調子だから、家では絶対無理だ。
「……でも、スバちゃんが奇異の目を向けられますよ?」
成る程。
コイツがクラスの奴から変わり者とか呼ばれてるのはコレが原因でもあるのか。
どうせ「何やってんだ?」と、からかってきた奴らに真顔で「趣味です」とか言ったんだろう。
「俺が気にするわけねーだろ。
有川が嫌なら校舎の人目のない場所とか公園とかどっか違う場所でするけど?」
俺が優先すべきは有川なんだから。