相手にされない王子様
番外編
「……有川。俺、言ったよな?」
有川と晴れて付き合い始めて一週間が過ぎた頃。
俺は今日もまた7組の教室に来ていた。
「何でスバちゃんがこの時間に来ているのですか?」
そう、今は昼休みでもなければ、朝の休み時間でもない。
普通の休み時間だ。つまり10分しかない。
「うるせー。たまたま次体育の移動で7組の教室の前を通りかかったんだよ」
そのついでに…そう、本当についでに彼女の有川を見ようと思っただけなんだが……